鏡の中の七月

幕間1

「どうだい? 痛快だっただろう。普段、調子乗っているやつを倒すのは」
「………」
「おやおや、あまりの感動で無言なのかい?」
「………」
「君には、本当に感謝するよ。もう二度と会えないと思っていたからね」
「………」
「はぁ、感激にしても長すぎるよ。もっと、感情を出してくれよ。君の願いを叶えてあげたんだからさ」
「僕はあんなこと望んじゃいない!」
「あははは、それは嘘だね。君が望まぬことは、私にできない。初めて君と出会ったときだってそうだったろう。君が望んで、私がこの世界にきてさ、楽しかったじゃないか。それにあいつらのあの姿…… あはは、今考えても面白い」
「消えてくれよ……」
「なんでだい? 君は私が消えることを望んじゃいない」
「いいから消えてくれよ」
「まぁ、しょうがない。今は消えるよ…… 君が再び何かを想うときまでね」

2011-02-26 01:58:00( 更新 2011-02-26 01:58:00 )